≪秋華賞・展望【後編】≫

【10】ビッシュ
この馬は何といってもデビュー戦が衝撃的。あの勝ち方は間違いなく大器の証。フローラＳは典さんの後方ポツンで届かなかったものの、チェッキーノと同等の末脚を繰り出していた。紫苑Ｓでは捲って早め先頭の王道競馬で圧勝、ごちゃつきやすい京都内回りも不利無く捌ければまず勝ち負け。オークス最先着馬が額面通りの強さを発揮する！

【11】フロンテアクイーン
燻し銀のメイショウサムソン産駒なら【８】よりもこちらの安定感。まさに“相手なりに”という表現がピッタリ。勝ち負けとは行かなくても３着までなら。

【12】ウインファビラス
2歳時で燃え尽きてしまったのかというようなステゴ牝馬の典型。大物相手の２着という実績が２度あって、ひょっとしたらと思わせつつなかなか復活できないケースが多い。この馬も気配はまだ…

【13】ワンダーピルエット
ダートで連勝してきた上がり馬。芝でもそこそこ走る父の産駒だが、使い込んでいるのもあり、いきなりのG1でどうか。来たらゴメンナサイ的、大穴党なら押さえても…

【14】ミエノサクシード
里見さんの奥様所有馬。縁あった前馬主逝去にともない譲り受けたという成り行きと馬名に運命を感じる。ここ２戦の勝ちっぷり、33秒台中盤の末脚を古馬混合戦で連発した能力が光る。こちらの上がり馬は穴人気している通り要注意の一発あり。

【15】カイザーバル
能力はあるけどいつ走るか分かりにくいムラ馬血統。姉のように重賞勝ちまで辿り着ける時も来そうだが、前走で注目度アップした今回は逆に買いづらい。

【16】ダイワドレッサー
戦ってきた相手をみると人気ほど能力は下でない気もする。距離的に千八までという感じもするが、京都内回りなら立ち回り一つで入着まで。

【17】ネオヴェルザンディ
３代前まで遡ってようやく聞き覚えのある名が出てくるマル外。【16】同様、ゼーヴィントを物差しにすれば、そこそこやれてもおかしくない。勝ちタイム・上がりともに目立った数字の裏付けは無いだけに相手次第の大穴か。

【18】キンショーユキヒメ
この馬も有名どころとそれほど差のない競馬をしてきた実績で春先はそこそこ注目を集めていた。豊富なキャリアが物を言うかも知れないが掲示板まで。


不動の大本命シンハライトが対抗格チェッキーノ同様、屈腱炎でリタイア。メジャーエンブレムも離脱しており、３歳牝馬戦線は３強・４強と呼ばれた馬たちの故障が惜しまれる。それでも、層の厚さを見せつけてくるのがディープインパクト産駒。上位独占まで可能性的にはあるが、何頭絡むにしても馬券の中心は揺るぎない。１番人気の信頼度が高いというこの秋の重賞戦線の流れをそのままに、ヒモ荒れ狙いで行きたい。