レイデオロは中山向きか？東京向きか？（２）

■東京コースでも強さを示した天皇賞・秋
　中山コースで極めて高い能力を示したレイデオロですが、この間の天皇賞・秋は圧巻でした。
　この時の指数116は本当に素晴らしい指数でした。
　前半1000が59.4、後半1000が57.4。明らかにスローペースの展開です。
　これで指数116。しかもどう考えても完勝の内容でした。
　私は一度も叫ぶ瞬間がなく、結局仕方ないから(笑)、ゴール前で叫ぶ始末。負けると思った瞬間が1度もなかったんですよね・・・。
　その時の上り33.6。自己最速の上りでした。
　レースペースが速くなれば持久力に優れるレイデオロがますます着差を広げたであろう事は言うまでもなく、指数も相当上積みできたでしょう。
　余裕で120を出せたと思っていますし、私が感じた上限は「125はいけるだろう」というものです。ただ、もちろんそれ以上出せる可能性はあると思っていますが。
　これは3歳春時の中山での指数以上のもの。当然3歳春よりも成長があるので、中山でも東京でも同じようなパフォーマンスを出せる事を証明したと断言できると思っています。
　つまり中山だろうが東京だろうが「得意」な「オールラウンダー」である事になります。

■なぜ中山巧者と思うのか？
　私が元々東京コース向きではないと言っていたのはレイデオロの父がキンカメである事に根源的な理由があります。
　私は父ディープ以外というだけで、基本的には瞬発力で劣ると思っています。誤解なきよう補足しておきますと、日本の競馬にありがちな上りだけの競馬で、ヨーイドンとなった時に使える上り3ハロンの絶対的な数値が劣るという意味です。また、牡馬という点においても同様です。

　実はこれまで言わなかったのですが、天皇賞・秋はディアドラが回避してくれて内心ほっとしていたのです。。
　ディアドラが府中牝馬Sで出した上りは32.3でした。言うまでもなく、距離延長でこの上りが使えたのかは全く分かりません。
　ですが府中牝馬Sの前半1000Mのラップは58.2。この高速ラップで上がり32.3を使ってくる馬があんなぬるいペースのレースに出走していたら・・・。
　考えただけでもぞっとします。

　私はGIレースらしいハイレベルレースになれば東京だろうと中山だろうと差はないと思っています。それは根源的な能力の高さがあるからで、上限値が120を余裕で超えられる様な馬は殆どいないからです。
　が！もし天皇賞・秋の様なスローペースになった時に差し負ける可能性があると思っています。
　一方、中山ではそもそもディープ産駒はディープらしい上りを使えませんし、牝馬も同様です。ですから出走自体も少ないですよね。（出てきても相手にならないと思っていますが）
　オールラウンダーのレイデオロは中山でも全く変わらない上りを使えます。（上り時計として33.6が使えるという意味ではありません。）
　多少スローペースになった位なら相対的に速い上りを確実に使えるので中山コースの方が負ける可能性が少ないと思っています。
　なので天皇賞・秋の結果を見た後でも「中山巧者」と思っています。