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2015/02/11 13:30

JRAが考えなければいけない国際化の問題

先週、JRAから外国人騎手2名の合格が発表された。これにより、日本競馬の国際化が進んでいくわけだが、これに関して問題となりそうなのが「騎手の制裁」に関する規定だろう。私の見立てでは、今後しばらくは外国人騎手がJRA所属騎手になることはないだろうが、年々新しく来日する騎手は増えている。JRAは国際化を進めているが、騎手の扱いに関する部分でも国際化をするのか、日本独自のルールを維持するのかの岐路に立っていることは確かだろう。

JRAのわかりにくいルールの代表格は降着に関するルールだろう。これについては騎手の間での評判はわからないが、少なくともファンの間では不評である。私の見方では、馬の降着はほとんどなくなった一方で、騎手に対する罰金などの制裁は非常に多くなった。つまり馬主や調教師と比較して、騎手の責任の比重を重くしたわけだが、果たしてこれだけ騎手に責任を負わせるような制度が国際的にマッチしているのかJRAは精査するべきだろう。

そして、私が国際化の中で非常に問題だと考えているのは「動物愛護精神とギャンブル性のバランス」の問題である。実はこの問題はすでに武豊騎手が問題提起している問題である。JRAは国際化の中で、動物愛護精神を重要視しているイギリスなどに倣い、ムチの使用制限を設け、ムチを打ちすぎた騎手に対しては罰金を科している。しかし、その一方で公正なギャンブルを保つためにゴール前で追うなどの動作を怠った騎手に対しても制裁や警告を行なうことがある。これが非常に問題のように思えて仕方がない。

たとえば、ゴール前で接戦を繰り広げていた時に馬の異変に気付いた場合はどうすればいいだろうか。それが明らかな故障であれば、悩むことなく馬を止めるべきだろうが、微妙な異変だったら騎手はどうすればいいだろうか。そこで追うのをやめれば、騎手は制裁の対象になりうる。逆に、それでもムチを打ち、馬を追い続けて馬が故障すれば、とてもじゃないが動物愛護精神があるとは言えないだろう。

この問題で私はどちらかの考え方が正しいというようなことを言うつもりはない。ただ、このどっちつかずの状態は間違いなく問題である。今後、デムーロ騎手やルメール騎手が通年で騎乗することでJRAと制裁について意見を交わす機会は格段に多くなるだろう。JRAが真の意味で国際化を目指しているのであれば、お役所態度で制裁を言い渡すのではなく、彼らの意見に耳を傾け、変えるべきところは変えていくべきだろう。

騎乗技術という点でも、いかにムチを使わずに馬を追うかといった技術も若手に広めていってくれるはずだ。デムーロ、ルメールの両騎手が騎手だけでなく、JRAの体質や制度など広い範囲で新しい風を吹かしてくれることに期待したい。

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