【予想】菊花賞

馬券は勝って欲しい馬に1票投じる、というのが自分の馬券スタンスとなって
もう何年経っているのやら……。
「競馬ファンは馬券を買っていない、自分を買っているのだ」
という寺山修司の言葉に突き動かされたのは、競馬を始めてすぐのこと。
仕事でも遊びでも期待をされていない自分と、多くの人から注目されていない穴馬。
それを重ね合わせているからこそ、自分は穴党の看板を掲げて
馬券を買っているのかもしれない。

もちろん三冠馬は見たいという願いはある。
でも自分の願望と馬券は別物だと、競馬を教えてくれた親戚の叔父さんに教わった。
だからこそ、今年の菊花賞も攻める、つまり穴馬から買うつもりだ。

オルフェーヴルに付け入る隙はある。
過去の三冠馬と、リーチをかけて失敗した馬との比較で面白いデータが。
それは春のローテーション。
スプリングステークス→皐月賞→ダービーというローテが実は鬼門というもの。
ネオユニヴァース、メイショウサムソン、古くはミホノブルボンも
この3つを全て勝って三冠にリーチをかけたものの、菊は勝てなかった。

さらに無敗の三冠となったルドルフ・ディープを除けば
ナリタブライアンやミスターシービー、あのシンザンですら秋緒戦は黒星スタートだった。

歴史は繰り返す、それは世相も競馬も同じこと。
心を鬼にしてオルフェーヴルは無印とする。

狙いはユニバーサルバンク。
ダービー、セントライト記念と2戦続けてこの馬に「◎」を打ち続けてきた、という
いわば“愛着”のようなものもあるけれど、決して“情”だけで決めたわけではない。
京都の実績は（1,3,0,0）。相手なりに走れる京都コースは、いわば庭。
先週から続く【内枠天国】も味方してくれるはず。
成長著しい田辺騎手、土曜日は人気馬をきっちり重賞で勝たせたけれど
日曜日は人気薄のこの馬で、あっと言わせてくれるに違いない。

欧州を中心とした金融不安や、円高が叫ばれる世界情勢で
ユニバーサルバンク
なんて名前の馬が勝ったら、それこそ
「競馬は世相を反映する」
という話題になるはず。そんな月曜日の紙面を期待したい。