139件のひとこと日記があります。
2017/04/23 08:15
出稽古へ行く
昨日はあるきっかけで知り合ったFさんからのお誘いを受けて
県内の伝統を誇るクラブへビジターとしてお邪魔した。
前後の関係もあって馬装も手入れもなく、洗蹄所へ迎えに行って、
騎乗後はそこで次の騎乗者に引き継ぐだけの淡々としたものだった。
しかし、このクラブの指導員さんやお馬はこれまでにお世話になった
いくつかの施設とは少し様子が違う。
騎乗馬は競走名コートヤード、22歳のお爺さんだ。
年齢の割に若々しく、なかなか気合の入った顔つきをしている。
指導員は物静かな感じのTさん。声色と違って言葉には重みがある。
速歩までのメニューでどういったことをやりたいか?という問いに
即座に「正反撞と姿勢・バランスをお願いします。」とお伝えする。
軽速歩と下方を何度か繰り返し、いろいろと課題を観察されているようだ。
2-1・3-1の軽速歩、手前替えと巻乗りを繰り返しながら停止。
扶助の変化点の中で上体、特に頭が前傾することを指摘される。
腕で止めようとする悪い癖が出ているようだ。修正のイメージとしては
視線を変えないこと。登り坂にかかる気持ちということで。
常歩で一周する間に考える。そう、ハーネスで上半身を吊り上げられた
ような、または自転車を両手放しで乗るような。
これはいい線いっていたかもしれない。
後半はずいぶんスムースな騎乗となっていたようで、少しだけ座れたような気がした。
コートヤードはかなり敏感なお馬で、強い扶助には耳を絞って少し首を振る。
左手前の巻乗りの進入時だけはコツがいるようだ。
折り合ってしまうと次の扶助までそれを維持しようとする意思が見え、
回転径が小さくなる時だけ推進が必要なことがあるくらい。
これまでに乗ったことがないタイプ。とてもよく調教されている。
クールダウンの際にTさんといろいろとお話させていただく。
気にしていた肩の前出や拳の強さ・動揺や膝、踵は問題なし。
そこを意識していたことはわかっていたと。
要点は動く馬の邪魔をせずに「運ばれていく」感覚。これが極意なのか。
他にもたくさん話したのだが、あと100行は書けてしまう。(笑)
騎乗後、Fさんと談笑。騎乗はずっと見ていてくれたそうだ。
「途中からガラッと変わりましたね。」
ずいぶん長く話したが、まだまだ話し足りないことがたくさんあった。
きっかけを作ってくださったFさんに感謝。
違う教えを受けることの大切さを学ぶ。
物がいっぱい詰まった重い大きな引き出しを、力づくで開けようとしていた
だけだったのかもしれない。