フローラＳ　覚書４

オッズ動向を見たところ、バロネッサ、アドマイヤベル、ラヴァンダあたりが過剰人気に見える。とはいえ、今のところ本命バロネッサ、対抗ラヴァンダとは思っている。にしてもバロネッサ１本被りは危険な気が。津村騎手は既に今年重賞２勝、調子がいい。更にルメールが怪我で離脱中、バロネッサやカニキュルはルメール不在で手綱を託された２番手騎手が恩恵を受けている状況なんだろう。バロネッサは明らかに東京向けだが出負けする癖馬であることには変わりなく、カニキュル的なイメージがある。癖馬に乗せると御せないマーカンドが２戦ほどヘグッてルメールが勝たせた馬だ。うまくなだめつつスタートを決めて先行し仕掛けどころから切れ味勝負、という馬だが、正直津村騎手と手が合うかといえば、ちょっと合わない気がしている。思い返せばツムツムが大箱重賞で勝ったことがあるだろうか。もはや10年以上前に1度あった程度じゃないかな。どちらかというと力押しで小回り重賞で勝つ騎手だ。ラヴァンダの方は、前走で競馬を止めているように、嫌なことがあると気分が萎える癖馬、とボクは捉えている。この2頭は評価こそしているが、マイナス面もあり不確定要素は大きい。
このレースはどの馬がスタートを無難に決めるかを当てるゲームという側面が強い。エルフストラックはどちらかというとゲート難だが押して前で競馬しないとダメなタイプ。ユキワリザクラは開催が進んだ未勝利戦で強い馬は既に勝ち抜けているレースが多い中、他馬の多くが出負けした中での逃げ切り勝ち。この2頭は週頭で騎手が決まっていなかった点からも、早くから勝負馬として捉えている馬ではない。戦歴で出遅れが無い馬と、癖馬でもむしろかかって暴走するタイプが今回のレースでは買える。メンバー中最もスタートが安定しているように思えるのはコスモディナー、かかり気味に前に行けそうな馬はクリスマスパレードというジャッジ。クイーンCでスタートでヨレても難なく出ることができたコスモディナーは紐で厚めに考えている。力みながら走りラストはキレ負けするタイプなので小回り向けと思われている。しかし暮れのG1の走りを見る限り、侮れないところがある。というのも、このG1では大幅馬体減でガレ気味だったが1桁着順に食い込んでいる。前が割と総崩れで展開が向いての9着ではあるが。今回は出負けする癖馬たちが相手なら随分有利な気がする。