皐月賞回顧

最終コーナーが荒れ気味、週中の雨が何故か乾かず緩い馬場で差しがきかない馬場
内目を通って外に出した差し馬は全く伸びず。この特殊馬場をジョッキーは土曜日時点で分かっていた筈で、川田は先行策に出た。メイショウタバルは並走してかかるのを避けるために後続を離す逃げの一手、馬群に沈むのは仕方ない。展開的に楽に自分の競馬ができる位置を確保できる馬に有利となりジャスティンミラノが勝った。出足が遅く不器用なレガレイラとアーバンシックは、馬券になるとしたら2頭セットと思っていたが、特殊馬場の悪影響で届かなかった。１０レースで同枠試走できた横山武に分があった印象。８Rモレイラ、１０R武が勝って、この２騎手は馬場傾向を完全に掴んでいた。コスモキュランダは乗り馬のいないモレイラにあてがわれた馬で決して能力の高い馬ではなく、強引に持ってきた、という印象。来季短期免許取得の条件クリアのために力技に出たんだろう。次走以降は若干パフォーマンスを落としそう。エコロヴァルツとサンライズジパングの着順は騎手の経験値の差。先行有利でも最終コーナーの攻防で上位進出は難しかった。シンエンペラーは緩い馬場はベスト条件だったが、外目の枠で坂井騎手というのが敗因。坂井は前で競馬してこその騎手で、位置取りが後ろになるにつれ着順を落とす。今回枠がもっと内目だったら馬券になっていた筈。素質馬サンライズアースは前で競馬ができなかったことが敗因で最後の直線では競馬を止めていたので着順は度外視、引き続きタフなレースで狙える。但し、レイデオロ産駒の特徴が掴み切れない。勝ち上がり率の低さは、恐らく豊富なスタミナとパワーが長所、不器用さを伴う、ということなんだろう。タフな長距離戦、障害レース向けか。ビザンチンドリームはムルザバエフと手が合っていない印象。また、セールに出さず吉田和美オーナー所有ということは、何かマイナスポイントのある癖馬と思っていた方がよさそうだ。ルカランフィーストが善戦している。イスラボニータ産駒ということは、キレ負けするが操縦性の高い馬なんだろう。この馬はタフな小回りコースで内枠を引いた時には積極的に買うべきだ。最も能力の高さを感じたのは、ジャスティンミラノ、次いでジャンタルマンタル、アーバンシック、レガレイラ。とはいえ、1桁着順に収まった馬は全て高い能力を秘めている印象。