日本医師会の中川氏、会長選不出馬へ

診療報酬改定で批判受ける

日本医師会（日医）の中川俊男会長（70）は、6月の同会長選に立候補しない方針を固めた。日医の運営や昨年末に決まった診療報酬改定での対応を巡り批判が高まり、再選は困難と判断したとみられる。23日にも記者会見を開いて説明する。

診療報酬改定では日医が反対していた、一定期間内に繰り返し薬局で薬を受け取ることができる「リフィル処方箋」の導入が決まるなど、日医内から手腕に疑問の声が高まっていた。前回選挙で自身を支援した都道府県単位の医師会に別の候補者を擁立する動きがあり、再選に向けた支持を集められないとして断念したとみられる。
中川氏は北海道出身の脳外科医。日医副会長などを経て2020年6月に会長に就任した。日医きっての政策通として知られ、前回の会長選では「調整型」で知られる横倉義武前会長を破って当選した。新型コロナウイルス下では医療界の代表として記者会見などで発信を続けてきた。

松本吉郎常任理事（67）が出馬する意向を固めており動向が注目される。