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2022/05/06 15:07

競走馬が舌を越す理由

競走馬が舌を越すのは、しばしば割引き要素だ。操作性が損なわれていることが多いからだ。ただ、ことはそう単純ではない。

 ハミの構造と機能の説明が必要だろう。和語で「くつわ」。漢字の「轡」は非常によくできた会意文字だと思う。馬の「口」に金属の器具(車)を通し、両側に手綱(糸)がつながる。

 西洋馬術では体重移動や、あぶみとひ腹のコンタクトも重要な制御のポイントだが、和式馬術では、くつわの制御の比重が高いと聞く。「轡」は漢文では主にもうひとつの訓「たづな」で読む。和式馬術の操縦法を背景に、ハミを意味する読みが後から加わったのだろう。「はみ(喰)」は本来、ハミ身の中央で金具が接合する部分。ハミは主に、この接合部で舌を下顎に押さえ付け、馬を騎乗者に従属させる。

 馬の我が強かったり、初期調教の段階では、馬にとってはストレスだ。このストレスからの逃避で舌を越すことを覚える馬がいる。騎乗者への抵抗であり、当然、操作性は損なわれる。

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