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2022/11/29 23:04

各トライアルに改革の余地あり presents by 木元貴章 花音

 JRAは18日、25年度から3歳春G1における出走馬選定の方法を改善することを発表した。今までは、トライアルで優先出走権を獲得した馬以外は「通算の収得賞金」で出走馬を決めていたが、これが「“芝コースにおいて行う”、JRAのオープン競走+1勝クラス競走+およびパート1国として定めた外国のレースで獲得した収得賞金」の順位で出走馬が決定されるようになる(※対象レースは桜花賞、皐月賞、NHKマイルC、オークス、ダービー)。

 これは24年に創設される3歳ダート三冠(羽田盃、東京ダービー、ジャパンダートダービー※ジャパンダートクラシックに名称を変更)と密に関わる変更だ。要は3歳ダート路線を(地方競馬ではあるが)整備するので、芝とのすみ分けをきっちりしましょう、ということだろう。

 このルール改善について大手牧場関係者に意見を聞くと、「基本的には賛成です」との返答が返ってきた。

 「G1のような大レースは、全てレーティングで出走順位を決める方法がベストではないか」という過激的な意見が続いたものの、「この機会にトライアルのあり方も再考してほしい」との要望には納得させられる部分があった。

 現状、各トライアルはクラシックレースの大体1カ月前に設定されている。4月の皐月賞を例に挙げると、3月の若葉S、弥生賞、スプリングSといった具合だ。しかし、近年で好成績を挙げるのは、ほとんどがトライアル経由組以外の馬。近10年においてトライアルからの臨戦で皐月賞を勝った馬は、13年ロゴタイプ(スプリングS1着)と18年エポカドーロ(スプリングS2着)の2頭しかいない。

 前述の関係者は「(時計が速くなるなど)一戦ごとの消耗が大きくなった近代競馬では、トライアルを使って1カ月足らずの期間でもう一度ベストの状態に持っていくのは難しい」と話す。「せめてトライアルは本番の2カ月前に組んでほしい。ダービーにしても、皐月賞と同日に(本番に直結しないと言われている)青葉賞を行えばまた違うのではないでしょうか」と締めた。

 もはや“直行ローテ”が珍しくなくなった近代競馬。3歳ダート路線は改革によって整備されるが、芝クラシックの方も時代に合った番組整備が必要ではないか。本番の前哨戦に位置付けられるはずのトライアルも、見直しの時期が来ている。

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