ソダシの優先祖先・Drumtopの話

ドルメロ（テシオ）理論でいう「優先祖先」とは、その馬に最も影響を与えた祖先のこと。ソダシの場合は、Drumtopという牝馬です。５代血統表の一番端、下から３番目にいる馬です。
この馬の詳細がわかれば、ソダシの将来を予測する事が出来るかも知れない……そう考えた私はDrumtopについて調べてみることにしました。

Drumtopは1966年に米国で生まれました。父は６６戦４３勝の芝・ダート両方で活躍した名馬Round Table。母は２１戦２勝のZonahです。
Drumtopはき高（肩までの高さ）が152センチ程の小さな馬でしたが、「amazon(女傑）」と表現されることからもわかるように、気の強い性格だったようです。
彼女は２歳から５歳まで走り続け、戦績は４４戦１７勝、２着９回、３着３回。うち重賞１０勝と素晴らしいものでした。若い頃はダート戦も走っていたようですが、次第に芝適性を強め、勝った重賞の殆どは芝のレースだったようです。
Drumtopの基礎体力値はソダシと同じ７２で、とてもタフな馬でした。そしてそれを証明するように、彼女は今では考えられないようなハチャメチャなローテをこなしていくことになります。

３歳時　10月18日　プリンストンＨ　8FT　１着
　　　　10月27日　ニューヨークＨ　9.5FT　１着
４歳時　２月11日　コロンビアナＨ　8.5FT　１着
　　　　２月28日　ハイアリアターフＣ 12FT　２着
　　　　３月19日　サンタバルバラＨ 10FT　２着
　　　　５月25日　エッジミアH 11FT　１着
　　　　６月13日　ボーリンググリーンＨ 12FT　２着
　　　　６月27日　マサチューセッツＨ 12FT　２着
　　　　７月11日　メイトロンＨ 9FT　２着
　　　　10月17日　マンノウォーステークス 12FT　３着
　　　　10月25日　カナディアンインターナショナルチャンピオンステークス 13FT　１着
５歳時　１月30日　パームビーチＨ 8.5FT　１着
　　　　２月27日　ハイアリアターフＣ 12FT　１着
　　　　５月１日　センチュリーＨ 11FT　２着
　　　　５月15日　カムデンＨ 10FT　１着
　　　　５月24日　エッジミアＨ 11FT　１着
　　　　６月12日　ボーリンググリーンＨ 12FT　１着

５歳の６週で４戦は鬼ですね……。ただし、これらはデータが残っているレースのみです。他にも着外になったレースや重賞以外のレースもあるはずですから、実際はもっとハードだったでしょう。因みに年ごとの出走レース数は２歳時３戦、３歳時１４戦、４歳時１６戦、５歳時１１戦となっています。
しかし連戦のツケは必ず訪れます。５歳の９月に屈腱炎を発症。６歳には繁殖入りしていることから、これが原因で現役を引退したものと思われます。

Drumtopは現役時代、コースレコードを４回出しています。３歳時に１回、５歳時に３回。スピードもある馬だったのです。
そして５歳時に６勝していることからもわかる通り（屈腱炎発症していなければもっと勝っていたかも）、晩成傾向にあります。ではソダシは？……ということになりますが、この点はシラユキヒメ一族で同じDrumtopを優先祖先にもつ叔父のシロニイ（ブチコのすぐ下の弟）が参考になると思います。７歳になるシロニイですが、今年になって芝・ダート中距離から芝長距離に路線変更。先日の阪神大賞典では４着と健闘しました。牡馬なので現役を続けなければならないという事情はあるにせよ、早熟であればもはやレースにもならないはず。やはり晩成傾向にあるのではないでしょうか。と、いうことはソダシも……もしそうならば末恐ろしいことです（嬉しい意味で）。

以上のことは、EQUIBASEやAmerican Classic Pedigreesなどの内容を元にしております。英語がアッパッパーな私は専ら自動翻訳機能を使っておりますが、この自動翻訳機能、なかなかのくせ者です。固有名詞だろうとお構いなし、情け容赦なく直訳してきます（例：ウェイブウインド→波風、キングカメハメハ→カメハメハ大王）。おかげで笑いをこらえるのが大変です。