エリザベス女王杯2020検討4

〇宝塚記念について

阪神芝2200m内回り
同じ舞台の宝塚記念からヒントを探したい。

まず、宝塚記念の開催時期は春の阪神第３回開催の最終日に行われる。
つまり、宝塚記念の開催時期は必然的に路盤が悪化しており、結果として、欧州型の馬、父ノーザンダンサー系の馬やグレイソヴリンを持つ馬の好走が目立っている。

今年のエリザベス女王杯は秋の阪神第５回開催の３日目に行われる。

阪神第４回開催後には芝張替を行っている。

芝の環境を整えるための措置と思われる。
１日目のファンタジーＳはレコード決着で、高速馬場であることは間違いない。
イメージとしては、大阪杯のような速い馬場も頭の隅に入れるべきか。
速い馬場だが、非根幹距離でホームストレッチに坂のあるタフなコース。複雑だ。何を優先させるか。

大阪杯は根幹距離のため、好走血統がそのまま、来ることは無いとは思うが。

大阪杯の好走血統は、ディープインパクト産駒、特に牝系が米国型ノーザンダンサー系（ストームキャットやヴァイスリージェント系）やエーピーインディ系の馬である。

非根幹距離であるため、ディープインパクト産駒よりは、ステイゴールドなどの非根幹距離に強い血統を中心に、ノーザンダンサー系を持ち、牝系に米国型のスピードの持続力に長けた血を持つ馬、ミスプロ系やロベルト系を持つ馬を選んでみたい。

父非ディープインパクト
ウインマイティー（父ゴールドシップ、母父レイズアネイティヴ系、ノーザンダンサー持ち）
サムシングジャスト(父ヴィクトワールピサ、父母父ミスプロ系、母母父ストームキャット)

父ディープインパクト
ラヴズオンリーユー（母父ストームキャット、母母父ミスプロ系）
ソフトフルート（母母父ストームバード系、曽祖母ファピアノ系）

〇宝塚記念の好走騎手について

非根幹距離の特徴として取りあげるのが、宝塚記念の好走騎手。

過去10年で馬券に絡んだ騎手をまとめる。

4回　池添
3回　川田
2回　武豊、デムーロ、浜中、横山、岩田、佐藤
1回　北村友、レーン、和田、ボウマン、高倉、蛯名、内田、福永、柴田、ウィリアムズ、安藤

ここで、エリザベス女王杯で過去10年で馬券に絡んだ騎手は

5回　デムーロ
4回　岩田
3回　蛯名
2回　川田、ルメール、浜中、ムーア
1回　スミヨン、藤岡佑、モレイラ、和田、藤岡康、武幸、三浦、柴田、内田、池添

上記を見て言えることは、
?若手騎手の馬券絡みは非常に少ない。
?栗東所属のリーディング上位騎手のうち、ルメール、福永の馬券絡みが少ない。
?美浦騎手は当然不利とは言え、戸崎騎手の馬券絡みが無い。5回出走し馬券絡み0回。
?美浦騎手のうち好走している騎手は、蛯名、横山、内田、柴田
?栗東騎手で非上位リーディングで好走している騎手は、池添、岩田、浜中、和田

以上から、非根幹距離G1を得意としていない騎手はいる。ということだ。

今年の出走騎手のうち馬券絡みの可能性が高そうな騎手は栗東所属となるが、
特に、デムーロ、川田騎手は注目するべきか。

騎手の非根幹距離適性、馬の実績、コース適性から
軸馬ラヴズオンリーユーはかたいのではないか。

基本的には、若手ではなく、中堅どころの騎手を中心に検討するべきと考えるが、

ラッキーライラックに乗るルメール、センテリュオに乗る戸崎、ソフトフルートに乗る福永、エスポワールに乗る武、馬券に絡まないとは言えないが、不安がよぎる騎手が多い。横山騎手も今年のG2で良績が集中しており、絶対的な信頼は置けない。

注目しているのは、中堅の和田騎手。過去20年で両レース馬券絡みが1回ずつ。出走9回のうち2回でそれほど成績は良くないと思われるかもしれないが、7回はG1実績が無かったり、高齢であったり、そもそも目のない馬に乗っていたもので、人気が真ん中より上位の馬に乗った2回ともに馬券絡みしている。
ウインマイティーは予想オッズ11番人気だが、オークス3着馬。侮れない。

ソフトフルートは前走秋華賞では稍重馬場で後方から3着まで追い上げたことから、母父キングマンボ系の馬場適正があるのかと思っていたが、過去のレース映像を見て考えが一変した。良馬場に良績が集中しているのは勿論だが、着外の2戦は福永のどん詰まり競馬によるもので、1着は十分にありえる内容だった。不運によりクラシックに間に合わなかった馬であることが良くわかった。前走秋華賞では初めて稍重馬場で好走したが、これは馬の成長も大きかったものと思われる。ボールドルーラーとファピアノ待ちでスピード持続力に強い血統だ。良馬場でさらに高いパフォーマンスが期待出来る。