先生の夢が叶う時！競馬は賭け事？２

そして、皐月賞当日、私は仕事終了後に前日のうちの実家帰り、朝地元の駅で待ち合わせ中山競馬場に向かいました、西船橋が近付くに連れなんか周りにおじさんしかいない気がして来ました。
西船橋を降りた時に振り返り電車を見ると日曜日の午前中とは思え無い位空いてるように見えました、
そして、雨の中山競馬場に向かう柄の悪いおじさん達の列に加わり中山競馬場を目指しました！
中山競馬場に着くと早速先生は、場所を探します。しかしゴール前は当然もう無理です！しかし今とは違いターフビジョンなど無い時です。なんとか先生はゴール版の見える位置を確保すると雨合羽を着込みその場所を確保してます！
一方私は馬券に夢中になり雨の当たらない建物の中の場所を確保しつつレースの合間に先生の様子を見に行きます。
そして、時は訪れます！
今とは違う独特のファンファーレが雨空に響き、いよいよ、皐月賞のゲートインです。今より多くの馬達のゲートインが終わりいよいよスタートです。一周目スタンド前、目の前を馬達が駆け抜けていきます！先生のミスターシービーは、
あれ？後ろ過ぎないか！しかも下がってように見えました。２コーナーから向こう正面、この辺からもう肉眼では分かりません、場内アナウンスを頼りに戦況を見守りました！その間先生は、大丈夫、大丈夫とまるで念仏か呪文のように同じ言葉を大きな声で叫んでます！
そして３コーナーを過ぎる頃馬群が見えて来ました！しかし私には不良馬場で汚れて勝負服の色も帽子の色も認識出来ずどれがどの馬かわかりません！
しかし先生はただ一頭の馬を認識してました！そうあの漆黒の馬体を！
漆黒の馬は不良馬場思え無い脚でまるでゴムまりのように体を延び縮みさせてゴールに向かい一頭ずつ馬を抜きゴールに迫って来ます！そして漆黒の馬体が全ての馬を抜き去った所がゴールでした！
漆黒の馬！彼の名は、ミスターシービー皐月賞制覇です。
そして先生は聞いた事のないか声で叫んでます！「吉永、やった！吉永有難う」と、そして目の前を真っ黒に泥をつけた勝負服を纏った吉永を背に乗せたミスターシービーが通り過ぎて行きます！
先生壊れてました！
そして興奮してる先生と私は地本の駅の近くで祝杯を上げました！
当時私は18才でした！先生壊れてましたから（笑い）
私事ですが本日嬉しい知らせ有りました
この後のミスターシービーの活躍はご存知と思えるます！
しかしこれが先生との唯一の競馬観戦となりました！
嬉しい知らせの後、
先生の訃報が届きました。
謹んでご冥福をお祈りいたします
合掌。