有馬記念　史上空前のハイペース　レビュー

私は逃げ馬をテーマにした先週、以下のように書いた。

『スタートしてから下りなのだが、長距離という事もあって派手な先行争いはない。
そしてスタート後の隊列ができた６００ｍから１１００ｍ付近までは上り坂が続くのだが、わざわざここでペースアップするバカはいない。
この区間の６００ｍはいつも３８秒台だ』

バカがいました。

１９８６年１月５日生まれで中山競馬場のある市の出身のバカです。

（個人名は控えます）

最初の１１００ｍが６４.５秒。
これに比べたらメジロパーマーの逃げなんてかわいいもんよ。
知る限り過去最速タイです。
ちなみにそのタイ記録は２００９年のリーチザクラウン。
１３着に敗れてますが、そんなリーチでさえその後の３ハロンは３７.４秒と抑えています。

しかしこのバカはなんとその後の３ハロンも３６.１秒
(#｀Д´)ﾉﾉ┻┻;:'､･ﾞ

スゲーよ…よく残り４００まで先頭でいられたよ。
スティッフェリオもあの頑張りを見ると去年のペースならいいところにいったよ。

いいか、去年のやや速めで差しが届いた有馬でさえ１１００ｍは６７.１だぜ。

キタサンブラックが逃げ切った年が６８.１でサトノダイアモンドに差された年が６７.５。

逃げ馬が馬券に入るには最初の１１００ｍを６７.５よりも遅く行くべきだろうが。

なんで１０００ｍ通過が平坦の東京競馬場の天皇賞よりも０.５も速いの？
中山の坂を超えているのに？

毎日王冠、天皇賞と平均的ないいペースを刻んでいたじゃん。

それが、どーしてこんなことに…
ペガサスSの再現をしてどうするのさ…

キセキが出遅れた時に、『よし！これで楽にハナに立てる！』と思ったよ。
キセキの馬券が無くなったのは痛かったけどさ。

それなのに…

今年は２番手のスティッフェリオで１１００通過が６５.５。
８番手のヴェロックス、アーモンドアイで去年のキセキとほぼ同じ６７.０秒。

そして着順をみれば、この『１１００Ｍ通過タイム６７秒』を境に上位と下位がハッキリと分かれている。

６７秒より速かった組は上がり３ハロンが３６.７〜４０.６
６７秒より遅かった組は上がり３ハロンが３４.７〜３６.０

先行勢は軒並み潰されました。

そしてハイペースにならないと見て先行勢を勝っていた私の予想も外れました。

サートゥルナーリアはスタート前にスミヨンが優しく右手でポンポン叩いているのに愛を感じました。
やっぱ愛だよな、愛。

アーモンドアイは熱発の影響は微粒子レベルで状態は悪くなかった。
大人の事情でフィエールマンをふった騎手はスタンド前での折り合いを問題にしていますが、スミヨンの馬も少しかかりかけたけど愛のあるスミヨンはなだめたよ？

ワールドプレミアはハイペースじゃなかったらどうしていたんだろう？
まくっていったのかな？
自爆テロ逃げに助けられたよね。

フィエールマンはパドックでも舌を出してたけど、いつもそうなの？
レースでも出してたし。
ゴルシもそうだったけどね。
負かしに行く相手を間違えたとはいえ、２着になれなかったのは状態面かなぁ。
パドックで後ろ脚の運びが少しぎこちなかったし。
アーモンドを見切った後は左から来たサートゥルナーリアに合わせようとしたけど相手の切れ味が凄すぎた。

キセキこそもう少し早めに追い始めるべきだったよね。
長くいい脚が使えるんだけど、ズブくてスピードに乗るのに時間がかかるんだよ。
だから逃げに転換したんだけどね。

ヴェロックスはもう少し後ろからだったらねぇ。
川田氏もペース読めないのか…
他のジャスタウェイ産駒も１１月から成績上げてきているので来年は期待ですな。
今回はワールドプレミアの方が成長していて展開も向いたけど、まだわかんない。

リスが勝つのは予想していたけど、あそこまで強いとは。
レーンが初中山でこの日も１レース乗っただけで心配したけどメルボルン仕込みのコーナリングが炸裂。
あの加速しながらコーナーを回っていく技術はバンクのあるメルボルンのコーナーを乗りなれているから。
調教師は絶好枠を引いて、馬は成長して、騎手は馬の良さを１００％引き出した。
これで引退とかもったいなさすぎ。
夢の続きは子供たちに！