帰り道

毎年の事だが、

咲き誇る…
〈ノウゼンカズラ〉を見る度に思い出す。



昔、私の父親が、あの花はナニ？と、
よく、聞いてきた。
何回、教えても、覚えないので…
面倒臭く成って！



アレは…♪花も嵐も踏み越えて〜♪の、
〈愛染かつら〉だよ！と、教えた。
よく似てるから、何でも良いんだ。


覚えたらしい… …多分。



香川に居た時も、
小さな木造二階建て家屋が、家半分！
ノウゼンカズラに、支配されていて、
それは、見事な花爛漫だった。

写メを撮ろうにも、車の運転中なので、
毎回、撮れなかったけど。


花も… … … …落ちたら、
汚らしい…ウ◯コだ。

緑なす、美しい、綿毛の様な髪の毛も、
落ちたら… …気持ち悪い、ゴミだ。


美しさと、ゴミの境目が、上と下にある。





今の家の近所に有った。
個人の家のサクランボの木が… …
根こそぎ無くなって、久しい。

赤い可愛い、沢山の実が落ちて、
踏み潰されて、道路一面が、赤くなり、
ハエが、たかる。
近所の苦情も、凄まじいモノだろうと、
推察出来る。

何度、実を拾って、食べたことか…
だんだん、味が良くなって来ていたのに。
何年もかかって、育った木が、
1〜2日で、無くなる事が、悲しい。




今、ブラックベリーが、沢山の実を付けて
他の個人の家の斜面一杯に、這っている。
〈実を取らないで下さい〉と、
フダが、ぶら下がっている。
内緒で取って！食べてみたけど…
イマイチ、美味しく無い。


ワンコの散歩・公園には、黒い桑の実が、
頭上からポトポト、落ちている。
道が所々、黒くなっていたから、
見上げたら…成っていた。

拾って、食べたけど、群馬で食べた桑の実の方が、美味かったし、実も大きかった。
…悲しい。

公園の一部に有った、辺り一面の野イチゴが、完全に、刈り取られている。

黄色い野イチゴに、ハズレは無い！
蟻と競争しながら、食べようと、
楽しみにしていたのに… …悲しい。




何故か、グミの木だけは無いなぁ〜…と、



他所の家の、ノウゼンカズラを見ながら、タバコを吸ってたら、
蚊に…食われた。悲しい。