生まれた島の話

いま仕事の関係で尼崎にいますが、なかなかの風と雨でございます。今年の桜花賞は葉桜賞になりそう。こんなに風が吹いているのに花びらが地面に落ちておりません。今日は寒いね。雨に濡れてしまったので、急ぎ足で家路につくことにします。

帰り途はいつも暇なので競馬の予想をするのですが、なんとなくそんな気になれないので関係ない話。だらだら書きますので、箸休めにどうぞ。


僕が生まれた島の話。どこかは敢えて申し上げませんが、日本海に浮かぶ小さな島です。天国に一番近い島、という異名がつけられてます。

育ちは別の場所なのですが、先祖代々一族が住んでいる関係で、毎年お盆には島に帰ります。

両親をはじめ、親戚への挨拶と御墓参りに行くことが目的なのですが、
毎年楽しみなのが、
250メートルの断崖絶壁の頂上から見える絶景と、そこでのんびりと暮らしている牛や馬と会うことです。

人間の住んでいるエリアには行けないように限られてはいますが、絶景を眺めながら広大なエリアを悠々と過ごすことができる環境は、牛や馬にとってストレスフリーなことでしょう。

いつもここに行くと、大体寝てるか、食べてるか、馬同士でふざけてます。人に慣れすぎていて近づいてもあんまり怒られません。（やりすぎるとブルルン！と鼻息が荒くなる）
仔馬などはむしろ近寄ってきます。

天敵もいないし、食料が豊富にあるし、眺めは良いし。強いて言えば牛のフンがそこら中にあって匂うくらい。
毎年、馬になりたいなーと思う瞬間でございます。

この島の文化なのか、規制のゆるい時代だったのか、お墓がそこら中にあったりするのですが（僕の先祖の墓は本家の庭にあります）、
僕の親族の誰かが、「私が死んだら、海が見渡せる丘に墓を建てて」とリクエストしたらしく、その親族の墓は、太陽が昇って沈むまで見渡せる、辺り一面が海というえらい場所に墓があります。

こんな景色をみて毎日を過ごせたら幸せだろうなー。馬になりたいなー。（競走馬にはなりたくないけれど）