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2019/09/09 11:57

九州大学名誉教授の井口潔さんと 「博多の歴女」こと白駒妃登美さん

(白駒) 
私は読書というテーマでいろいろと考えていた時に、
偶然にも自分が心から納得する文章に出合うことができました。

それは平成10年に上皇后陛下(当時は皇后陛下)が、
ニューデリーで開かれた国際児童図書評議会(IBBY)の席上、
ビデオメッセージとして届けられた
「子供の本を通しての平和─子供時代の読書の思い出─」
と題する基調講演の内容でした。

私はこれを読んだ時、
多くの日本人が共通分母として持っている感覚や経験を、
上皇后陛下が明確な言葉にして伝えてくださったことに、
とても心打たれたんです。

(井口) 
どういうことをおっしゃっているのですか。

(白駒) 
例えば、ヨハンナ・スピリの『アルプスの少女ハイジ』
について触れられた次のような一文があります。

「子供はまず、『読みたい』という気持から読書を始めます。
ロッテンマイアーさんの指導下で少しも字を覚えなかったハイジが、
クララのおばあ様から頂いた1冊の本を読みたさに、

そしてそこに、ペーターの盲目のおばあ様のために本を読んであげたい、
というもう1つの動機が加わって、どんどん本が読めるようになったように。
幼少期に活字に親しむことが、何より大切だと思います」

私はこれを読んで幼少期の教育のあり方を
改めて教えられた気がしました。
厳しくて融通の利かない家庭教師・ロッテンマイアーさんのようなやり方で、
親や教師が嫌がる子供たちに無理強いをしている。

それに子供たちが嫌だと言えなくなってしまっているのが
現代なのではないか、と。

(井口) 
おっしゃる通りですね。

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