201件のひとこと日記があります。
2011/12/29 18:48
斜陽。
まさかここまでハラハラさせられるとは! 今年1年で最も追い詰められたスマートファルコンがなんとか3センチ差で凌ぎましたが、丸1年以上守ってきたダートの裏番長の座もいよいよ風前の灯になってきたのでしょうか。
さて以前アメリカと日本のダート10ハロン戦のラップ比較をした事があるので、今回はスマートファルコンの10ハロン戦ラップ比較でもしてみましょうか。アメリカのダート戦とも対比したいので、いつもどおり2ハロン刻みで100分の1秒単位も表記します。
東京大賞典(2010年)
23.20-23.70-24.00-24.40-25.00(2分00秒40)
帝王賞(2011年)
23.20-24.30-24.90-25.30-23.40(2分01秒10)
JBCクラシック(2011年)
24.40-24.50-23.80-24.40-25.00(2分02秒10)
東京大賞典(2011年)
23.50-24.10-23.90-24.80-25.50(2分01秒80)
これを見ると判り易い・・・2番手からのプレッシャーが少なかった昨年の東京大賞典と帝王賞ではなだらかにペースを落とせていますが、詰め寄られたこの2戦は向正面でアオられた分半マイル過ぎに脚を使わされています。つまりスマートファルコンを負かすには自力でプレッシャーをかけてスタミナ勝負に持ち込むしかないとライバル達が心得た事で、楽な競馬ができなくなったワケですね。それともう一つ、昨年の東京大賞典のような「肉を斬らせて骨を断つ」ような競馬を続けていれば、勤続疲労の蓄積で徐々に能力が減退していくのは避けられません。さすがのスマートファルコンもピークを過ぎてしまったように感じてしまうのですがいかがでしょう。
来年のスマートファルコンはこの国際G1勝ちを手にドバイに行って一気に世界征服を目指すようですが、正直目指す場所が違うんじゃないかなぁ?という気がしてなりません・・・メイダンはメイダンであってナド・アルシバではないのですから。ダートとオールウェザーの違いという点で07・08年のBCクラシックを比較してみましょうか。
ブリーダーズカップクラシック(2007年モンマスパーク・ダート不良)
23.11-22.74-24.82-25.19-24.73(2分00秒59)
ブリーダーズカップクラシック(2008年サンタアニタ・オールウェザー)
23.77-23.83-24.04-23.84-23.79(1分59秒27)
ラップの推移を見れば判ると思いますが、モンマスパークの方がテンが速くサンタアニタは終いが速いですね。ですがレース展開は全く正反対で、モンマスパークでは中団からマクって出た Curlin が捻じ伏せて逃げた Hard Spun が2着、サンタアニタでは最後方から大外を廻した Raven's Pass の末脚が切れてその後を追った Henrythenavigator が2着。つまりダートだと後ろに控えた処で並みのスタミナでは脚を残せませんが、オールウェザーではタメた分だけ末脚を使えるという事です。メイダンで大逃げを打った処で上がり半マイル50秒弱では後続の餌食になるのは目に見えています・・・。