ハッピーバースデー

今さらですが、ハッピーバースデー読みました。
いい本ですね。ひさびさに本で泣きました

主人公のあすかちゃんですが、母親からの虐待で声が出なくなります。

誕生日を祝ってもらえないだけでなく、生まれてこなければ良かったのに。とまで言われ、ショックのあまり生きる気力も無くしていました。

ある日、高熱でうなされているあすかを見つけたお兄ちゃんが、携帯で母親に助けを求めると、ほっときなさいすぐに治るからと冷たい言葉を吐いて切られました。

危機感を覚えたお兄ちゃんがあすかを母親の実家のおじいちゃん、おばあちゃんのところで暮らす手筈を整え、あすかは実家で田舎暮らしをする事になりました。

おじいちゃんが人格者で、あすかは心を取り戻し始めます。

そんな日が続いたある日、あすかは母親の日記を発見します。その日記には祖母からの愛情に飢えた内容が書き綴られ、あすかは母親に同情を覚えます。

その時あすかは、自分が母親に愛されたいと思うばかりで、母親の気持ちを理解しようとしていないことに気づかされます。

そしてあすかが取った行動は、母親から愛されたいと思う気持ちを捨てることでした。

私は、なんて悲しく、気丈な子なんだろう。と心が引き裂かれる気持ちになりました。


このあとも、いじめや教育、家族の問題が題材として取り上げられ、あすかは問題に正面から立ち向かっていきます。

最後はハッピーエンドなので救われますが、この問題、現代の社会、家庭に深く根強く蝕まれていると思います。

皆さんもまだ読んでいない方、一読して欲しいと思います。