44件のひとこと日記があります。
2021/06/22 12:25
捧げた一戦 ~ハナハサク~
10年前のあの日、3月11日に馬名登録された「ハナハサク」。
6月20日午前7時55分、曳き運動中に急死…
その一週間前、晴れ舞台であるデビュー戦を闘って、
天へと還っていきました。
大雨で、田んぼのようなドロドロの不良馬場の中
行われた能検を立派に合格し、
競走馬としての第一戦は、窮屈な内ラチ沿いを懸命に走って
7頭中、3着とは余り差のない5着と、本当に良く頑張りました。
この「一戦」は、「一勝」ではなかったけれど…
熱心に乗り運動をしてくれていた、怪我で退院したばかりの吉本騎手、
可愛がって大切にしてくれた厩務員さん、
そして…成績が振るわず見限られた馬達を、愛馬としてきた馬主さんにとって
恐らく初めてではないかと思われる能検もデビュー戦も
遠くから足を運んで見守って下さった馬主さんに捧げたものだと思います。
能検を合格出来ずに競走馬となれなかった子は、毎年1~2割いるそうです。
この先、新馬戦を観る時は、その裏でデビュー出来なかった子達の無念を想い、
懸命に走って生きている競走馬全馬に、敬意を払いながら応援したいと思います。
僅か2年1カ月の短い生涯であったけれど…
その運命とも言えるような馬名で、色々な事を教えてくれた
「ハナハサク」ちゃん。
10年前のあの日、犠牲になった方々や動物達を悼む心と同じように
敬虔な眼差しを…競走馬達に向けてくれる方が増える事を願っています。
「ハナハサク」ちゃん、貴女に出逢えて幸せでした。
どうか…安らかに。
〈写真〉上 / 6月4日 能力検査、 下/ 能力検査後の洗い場で
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れおさんがファイト!と言っています。
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れおさん
形を失っても、残されたものが生きた証と思い出を持ち続けることで
絆はさらに強いものとなって、ずっと生き続けると私は感じています。
馬主さん、厩務員さんはじめ関係者のみなさまにお悔やみを申し上げます。
また、短い馬生をこんなにも愛されて過ごしたハナハサク号の写真を撮り、競走馬としての馬生を報告してくださった緑野さんに感謝します。
ハナハサク号、どうか安らかに。 -
今から俺は!さん
より多くの馬達が
健やかな馬生を過ごせるように
心から願います。 -
今から俺は!さん
一頭の仔馬が競馬場でデビューするまで
には、たくさんの人達の手を借りないといけません。私達ファンは当たり前のように競馬場で走っているサラブレッドしか見る機会がほとんどありません。
この世に生を受け、お母さんからわずか1年で離れ離れになり、馴致訓練をして人を乗せる訓練をします。そして調教をこなして能力検査を受け、ゲート試験を受け、合格するとデビューです。
言葉にすると、こんなに簡単ですが馬にも人間と同じように個性があり、簡単にこなす馬もいれば、時間がかかる馬もいます。
馬は痛いとか、辛いとか、苦しいとか、言えないんです。人間が関わって察してあげないといけません。
馬が人間に歩み寄るのではなく、人間が馬に歩み寄り、寄り添っていかないといけないと思います。
競走馬の前に、1つの大切な命です。
ハナハサクは短い馬生だったかもしれませんがその分、短い時間の中で全てを悟っていったのかもしれません -
今から俺は!さんがファイト!と言っています。