夜勤が朝の９時で終わり…

疲れていたので、会社の仮眠室で２時間寝ました。

そして、途中で食事を摂り、車の交換に向かいました。

最後の手続きが終わり、普段なら新しい車に乗って帰るところですが、最後にダメになってしまったかつての車を見に行きます。

それは、整備工場の外にそっと置かれていました。

車軸が曲がったために走ることができず、やむを得ず手放すことに決めた、６年も乗り続けた車です。

台風接近で雨に打たれていた車にそっと手を触れ、優しく撫でました。

熱くこみ上げてきたモノをグッとこらえ、最後のお別れをしました。

ありがとう。

ごめんね…

それしか、言葉になりませんでした。

そして、静かにその場所を離れました。

本当なら、まだ４年は乗り続けるはずでした。

でも、最後に会えたから、これで良かったのかも知れません。

あの車は、近いうちに処理されてしまう運命です。

私が６年前に購入したその車種は、半年後には生産中止が発表されたものでした。

後ろ髪を引かれるように、私は新しい車に乗り込み、新しい一歩を踏み出しました。

今度こそ、最後まで乗り続けること。

それが、私のするべきことなのですから…。