ばんえい〜オイドン号引退に寄せて

11月26日。ばんえい競馬で1頭の名馬が引退した。その名もオイドン。インパクトのある名前に加えて、筋骨隆々の馬体とパワフルなレースぶりで人気・実力ともにトップホースの一頭であった。当日はレースの合間に引退式が行われたが、私は寂しさのあまり涙が出てしまった。

ばんえいダービーをはじめ数多くの重賞タイトルを制したが、ここ最近は故障により長期休養を余儀なくされた。今夏にようやく復活したが完走するのがやっと。怪我なく走り切ってくれたのはうれしかったが、やはり往年の力を取り戻すのは難しいと思ったのが正直なところだった。

オイドンは人間に例えると、頼りがいのある気の良いヤツという感じだろうか。私はそんなオイドンが好きだった。引退後にばんえい競馬のネットショップでオイドンの蹄鉄が限定販売されたので購入した。馬の蹄鉄を買ったのはこれが初めてである。

オイドンの存在・思い出を自分のそばにとどめておきたい気持ちがあった。蹄鉄は美しい桐箱に収められており、証明書と主戦騎手である鈴木恵介ジョッキーの直筆サインが添えられていた。ちなみにオイドンの蹄鉄は普通の人よりも大きい私の手を上回る。宝物の一つになるだろう。

引退後は種牡馬として第二の馬生を送るという。オイドンらしい雄大な馬体とパワー、キャラクターを受け継いだ産駒が出てきてくれることを楽しみにしたい。

オイドン長い間本当にお疲れさまでした。君に会えて良かった。これからも元気で長生きしてください。帯広に行く機会があれば会いたいです。たくさんの感動と勇気をありがとう。

写真＝オイドンが使用した蹄鉄（夏用）とキャッチコピー・写真入りのマグカップ。