ありがとう！セントミサイル

1993年のクリスタルカップ（GIII）を制したセントミサイルが6月21日夜、神経障害による体調悪化のため、生まれ故郷である北海道・渡辺牧場で亡くなりました。享年28歳でした。

同24日に関係者、ファンの方々に見送られて牧場内で葬儀が行われ埋葬されました。私は参列できず結局会えずじまいとなってしまいましたが、当日はたくさんの献花や人参、青草などが届けられたそうです。参列された方々ご苦労さまでした。何よりもミサイルを看取ってくださった渡辺牧場の皆様には感謝の言葉もございません。長い間ありがとうございました。

動画や引退馬協会のリポートでミサイルのことは欠かさずチェックしておりましたが、まさかここで別れが来るとは想像もしていませんでした。発症から1週間も経たないうちに旅立ってしまうとは・・・生き物ゆえこればかりは致し方ないことです。

中央→高崎→岩手を経て故郷に帰ったミサイルは、私にとってナイスネイチャやウラカワミユキ（ナイスの母。昨年36歳で死去）とともに競争馬の余生を考える礎でありました。

ミサイルたちのことを知ったのは15年以上前になります。当時はまだ引退馬協会ではなく、発祥母体である千葉・乗馬倶楽部イグレットが細々と引退馬支援をしていました。その中でも外見、性格ともに一番タイプだったのがミサイルでした。

いたずら好きで陽気なミサイルはナイスネイチャの馬服を引っ張って破いたりと（笑）今でいう「ちょいワルおやじ」ですか？表情は右側が優しい半面、左側はちょっとコワモテのキリッとしたダンディー。このギャップがまた好きでした。

もう会えないと思うとさびしい限りですが、ミサイルの余生をごくわずかながら見守ることができて良かったです。生まれ故郷に帰れたこと、渡辺牧場をはじめたくさんの人に愛された生涯。幸せだったことと思います。

ミサイル長い間お疲れさまでした。今までよく頑張りました。ミサイルがいたから今の自分があるのかもしれません。これからも1頭でも多くの馬がミサイルと同じく生涯を穏やかに過ごせるよう、微力ながら活動を続けていきたいと思います。ありがとうミサイル！天国でゆっくり休んでください。