両親と猫＜母編＞

今日は母の誕生日ですが、既に他界しています。
先月父と猫のことを書きましたが、今日は母と猫の不思議なお話です。
写真の猫は『ココア』、今から８年前に母の元へやってきました。
当時一人暮らしだった母はココアを我が子のように可愛がりました。
しかし、しばらくして母に癌が見つかり入退院を繰り返すようになり、ココアは一人ぼっちになる日々が多くなりました。
母が最後に入院する半月前ぐらいからココアは外出が増え家に戻らない日が増えていきました。
それでも２日に１回は実家へ行き、ココアの餌とトイレの世話をしました。
翌年の初めに私はいつものように実家へ向かう途中に立ち寄ったお店の駐車場で自損事故を起こしてしまい、結局その日は実家へ行くことが出来ませんでした。
そして２月末母は息を引き取りました。
最後まで『ココアに会いたい』と願っていましたが、叶えてあげることができませんでした。

お通夜の日に母の知人の男性がお焼香に来て下さった時、祭壇に供えていたココアの写真を見て
『この猫見たよ』と言われました。
この年の初めにココアはこの男性宅の駐車場内で冷たくなっているのを発見されたそうです。この男性宅は実家の真裏、そしてココアが亡くなったのは私が事故を起こした日でした。
ココアは遠くへは行かず、ずっと母の帰りを待っていたのだと思いました。

きっと母が彼方へ着いた時、父やラモと一緒にココアが出迎えているのを見たらどんな顔していたでしょう。

両親と猫たちがこれほどまでに強い絆で結ばれていたことに私は少し羨ましくも妬ましくも思いました。


拙い長文を最後まで読んで頂きありがとうございますm(__)m