唐突ですが、季節外れの怪談話を書かせて頂

唐突ですが、季節外れの怪談話を書かせて頂きます。

２年前の盆に、母と函館に墓参りに行った時の話です。墓参りの後、市内に住んでいる叔母と会食しました。

五稜郭近くの寿司屋に入り、奮発して特上を頼みました。

久し振りの姉妹の再開、話が盛り上がり宿泊予定の旅館のチェックイン時間に間に合いません。

２回遅れる旨を連絡して、結局19時過ぎに宿に着きました。湯の川温泉です。

フロントでは到着が遅れたので、予約とは別の部屋をご準備しました、との説明を受けました。

案内された部屋は和洋室、無料のマッサージチェアもあり、当初予約した部屋よりも豪勢です。母は、得したと喜んでました。

私は部屋のドアを開けた時、ムッとした霊気を感じて不安でした。

案の定、夜中には隣の和室でズリッ、ズリッと何かを引きずるような足音。新聞を捲る音。クローゼットが閉開する音など賑やかでした。

一番驚いたのは、隣のベッドで寝ている母が「この部屋は変だ」と眠った状態で言い出し、大きな声でお経を唱え始めた事です。

翌朝、母に聞いてみると全く記憶になくグッスリ眠れたとの事。

不思議な出来事でした。当日は車の運転も在るため、アルコールは飲んでいなかった。幻覚とは思えません。