サラリーマンの憂鬱

小学校に入ったばかりの頃だったと思う。
友達のマミちゃんから「ミナちゃんおままごとしようよ」と誘われた。
「じゃあミナちゃんはお父さんね」と父親に任命

「はいどうぞ」とお皿に乗っていたのは泥のだんごだったり
赤ん坊役の人形を抱っこさせられたりお風呂に入れたりと
わりとこきつかわれた
「じゃああなた行ってらっしゃい」と仕事に行くように急かされた
「行ってきまーす」と
言ったものの
どこでなにしよう？
ブラブラしてたら
「ミナちゃん、可愛いシールあるけど見る？」とカナちゃんから誘われた。
「うん」と
私は仕事に行ってることをすっかり忘れてカナちゃん宅に行った。

お母さん役のマミちゃんとそのあとどうなったかは覚えてないけど

よく考えると私はマミちゃんを捨ててカナちゃんとこに行ったことになる。

ふと、先日
こんなことがあったなぁと思い出したのだけど。

世の中のお父さんたちの気持ちが
少しだけ解ったような気がした。

家族のために働いている
男性の皆さま
お疲れさまでございます

私は女性でよかった
男性だとカナちゃんと逃避行していたでしょう

おしまい