感動の理由？

友人と春天回顧をしました。

三姉妹の次女であるハープ姉さんと同じく

シャケさんが本命だった友人の落胆ぶりは私の想像を遥かに超えていましたが。
(皐月賞のファンディーナ本命撃沈からやっと立ち直りかけていたのに…笑)

何よりも盛り上がったのが

「私、サブちゃんの何にそんなに感動したんだ？」

と言う話。


ハッキリ言うと私は物凄くキタサンブラックが好きな訳ではありません。

ちょっと悪く聞こえてしまうかもですが彼の安定さや堅実さは私にとっては強さとは少し違っていて

どこかで退屈さを感じるからです。

後方待機からの大外まくって全馬差しきり勝ち！とかならわかるんですが常に彼のペース。

あとなんかサブちゃんて…地味。
(いや、別に悪口とかじゃないです本当に。私のイチ意見ですよ)

そんな彼に何を感動しとるんや私は！！

と言う話になったんです。

そこで友人に言われた一言で

ハッとしました。


「競馬を始めて 初めて知る最強馬 だから」


私は今はもうターフを去った強く眩しい名馬が大好きです。

シンボリルドルフ
トウカイテイオー
ナリタブライアン
ライスシャワー
スペシャルウィーク
グラスワンダー
ウオッカ

などなど。

しかしそれは今じゃない。

古い古い動画を探して観ては歴史に名を刻んだ競走馬たちに憧れているだけ。

もう果たされた夢を自分なりに必死にみているだけ。

なのに今現在夢中な競走馬は皆さんご存知の通り…ですよね（笑）

そんな私の前に立ちはだかるキタサンブラックという競走馬。

ハッキリ言って憎らしい。

なんでそんなに勝つねん！腹立つ！

私が思う強さはそうじゃない！

なのにやっぱり勝つ。私の目の前で。軽々と。


「私、ディープ嫌いだった。強いから。でも何かわからないけど、いつからか
この馬はどこまで行くんだろう？
どれだけ強くなるんだろう？
もしかしたらどんな競走馬も見せてくれなかった夢を見せてくれるんじゃ…？って思うようになってさ。もちろん自分の好きな馬とディープが走る時は好きな馬を応援するんだけど。でも必ず心のどこかでディープを応援してた。
ななみも似てる感じじゃない？
今回レコードとかあったけどさ、おそらくサブちゃん現役最強じゃん。
好きだから夢を見るのもあるけど、好きじゃなくてもその強さに夢を見る事もあるんだよ。それを目の前で観て感動したんだよ。」

と友人。

確かにそうかも知れない。

その強さに夢を見る。

競馬を始めて初めて不動たる強さを私に見せるサブちゃん。

この処理しきれない気持ちは初めてだから。

ずっと憧れている最強馬と呼ばれる競走馬が目の前にいる。

私が過去に必死に探す強さという夢を

今、目の前で見せてくれている。

だから感動したのかも知れない。


この先もサブちゃんを心から好きになれる自信は無いです（笑）

けれど彼の強さに夢を見る。

歴代名馬ではなく現役馬がその強さを私の中に刻み続ける。

はじめに聞いた時は

「ふんっ、片腹痛いわ。負けて帰って来いや」と

完全にバカにした凱旋門賞の話。

でも今は

「行くなら絶対に勝て。絶対に勝て。世界を蹴散らせ！」

と感じています。


愛でも恋でもない。

けれど私を不思議な気持ちにさせる。

キタサンブラックはそんな競走馬みたいです。


腹立つ（笑）