起爆剤

ワンオン
「なな、10月10日空いてっか？
俺、お前の好きな京都で走んだ。
もちろん応援に来てくれんだろ？」


ダーは予定では京都大賞典。


私
「ちょっと、気安くななとか呼ばないで貰えます？」


ワンオン
「えっ」


私
「なんていうか私もうあなたに興味無いっていうか。
いつまでも勝てないオトコを応援するほど私もバカじゃないっていうか。
この秋はやっぱりブラッくんかなって。彼、ものすごーくイケメンだし強いし速いし。逃げ切るとかカッコ良すぎて」


ワンオン
「ちょっ…あ、あの…
俺だってダービー馬なんだからなっ！」


私
「あー、はいはい？最弱のですよね(笑)
恥ずかしいよねえ。
最弱のクセにダービー馬ダービー馬とか言っちゃって(笑)」


ワンオン
「な、なんで…なんでそんな事言うんだよ…
どんなに勝てなくても俺が1番だって
ずっと一緒に居るって言ってくれてたじゃねぇか…
俺はお前が喜んでくれるから必死に走って走って…うっううう 涙」


私
「すぐ泣くオトコ嫌い」


ワンオン
「うううう 涙」

私
「勝てないオトコも嫌いだわ」

ワンオン
「くっ……涙」

私
「じゃあもうLINEとか電話してこないでね。
あっ、デウっさんが呼んでるから。
じゃあね、最弱さん(笑)」


ワンオン
「………」













私
「これで良かったのかな…ダー大丈夫かな…泣いてたよ……」


デウっさん
「大丈夫だよななちゃん！
もう悔しくて悲しくてムキーってなって必ず勝っちゃうと思うよボク♪」

ノコ
「ちょいと荒治療な気もするっスけどワンオンさんダービー馬っスからね！根性ある先輩っスからね！
大丈夫っス！」

ジャッカル
「これをきっかけに吹っ切れてくれる事を僕も願うよ。
彼はこのまま終わるオトコなんかじゃないですよ」

チャリっさん
「(はあ…こないだ酷い負け方したからオレもこのメンバーに仲間入りか…はあああ)」

スティール
「ななさん、早く会いに来てよ？俺もう待てない…」

デウっさん
「だれ？」

ノコ
「誰っス？」

ジャッカル
「ななさん……またですか…」

チャリっさん
「(はああああ………凹)」




ダーの知らないところで一致団結。

彼が勝たない事には始まらないと

皆、わかっているみたいです。


スティールくん、空気読んでほしかった。

ジャッカルくんにバレてる…

ま、マズイ……(笑)