「瞬間移動」コディーノ

2012年9月1日 札幌2歳S。スタンド改修前 最後の週でした。

私は この年の一番星、09年 ダービー馬 ロジユニヴァースの全弟 トーセンパワフルを追いかける為、北の大地への遠征を早々に決めました。他に 新馬戦で負かした ラウンドワールドが未勝利、コスモス賞と連勝。札幌の新馬戦を快勝し 中2週で重賞に挑戦してきた コディーノ。人気は この3頭の三つ巴の形となりました。

他にも、後の朝日杯FS、皐月賞馬 ロゴタイプ、NHKマイルC馬 マイネルホウオウ などが出走していました。

コディーノは先行集団の内で じっと脚をためて 直線 早め抜け出し、外から襲いかかる ラウンドワールドをアッサリ突き放して快勝しました。応援していた トーセンパワフルは まったく歯がたたない状況でした。

悔しいと言うより コディーノの強さに驚き痺れました。検量室に引き上げてきた コディーノと横山 典 騎手の コンビを藤沢調教師が笑顔で迎え 二人はガッチリと握手をしました。

この後の コディーノ は東スポ杯を 横山 騎手に「瞬間移動」と言わしめるパフォーマンスで快勝するも、朝日杯FSで ロゴタイプに逆転を許し、翌年 弥生賞から皐月賞に向かうも またも ロゴタイプに破れます。ダービーでの逆転を願いましたが、コディーノは直前で 横山 騎手から ウィリアムズ 騎手に乗り替わりになりました。この乗り替わりは当時 色々と物議を醸し出しました。私も思う所は たくさんありましたが、ここでは語りません。しかし、藤沢 調教師 と横山 典 騎手の確執はこの乗り替わりがキッカケになったのは間違いないでしょう。

ダービーでの わだかまりが導くかのように、その後の コディーノの成績は納得のいくようなモノにはなりませんでした。そして去年6月 残念ながら彼は志半ば 天国へと旅立ってしまいました。

私は コディーノ と 横山 典 騎手のコンビが好きでした。ダービーでも このコンビが見たかったと言うのが本音です。

今年も 札幌2歳Sが行われます。来年のクラシックへ向けて 若駒達が熱い走りを見せてくれる事でしょう。この時期が来ると 強烈な輝きを放っていた コディーノ と横山 典 騎手の コンビを思い出してしまいます。