レーベンスティールの香港ヴァーズ（２）

　続いて相手関係を。本来ならば、シャフリヤールを基準にしてオーギュスト
ロダンとの比較をしたかったのだが・・・。

　こうなるとウォームハートとの一騎打ちか。脚質的に似通っているので、
近い位置に居そうだ。この馬はガリレオ産駒ではあるが、道悪になった
愛オークスでは進みが悪く、むしろ速めの馬場が合いそうだ。とは言え、
爆発的な脚では無さそう。
　騎乗予定のムーアは日本で負った怪我から何とか間に合った。汗取りをして
53kgに対応する模様。相手にとって不足はないコンビである。ここは完勝
して、オブライエン師に「オーギュストロダンのライバル」と認めてもらおうか。

　日本勢の２頭は後ろからの馬なので、順当であれば問題無いと思える。ただ、
レーン騎手は本馬の末脚を背中で体感しているだけに、早目に動いてくるかも
しれない。ジェラルディーナも、ビュイックへの乗り替わりは明らかに好材料。
さらに、ゲートボーイを付けて課題のゲート克服を狙ってくる可能性はある。

　展開面では明確な逃げ馬不在なのが悩ましい。「どうぞお先に」で押し出さ
れることを警戒したい。ウエストはゲートが上手くなく、途中から押し上げて
来るので逃げ馬とは言えない。前走ハナに立ったジュンコの前走も４頭立てで、
それこそ「どうぞお先に」状態だった。最悪なのは押し出された挙句、ウォーム
ハートにマークされる展開だ。

　まあどうであれ、今回はとにかく無事であることが第一目標。その上で収得
賞金を上積み出来ればなお良い。ただ、勝って欲しいのが本音ではあるが。