キングロコマイカイ回顧（12月18日・中京）

　馬体からは筋肉質のイメージが強いキンカメの面影は見られない。むしろ
薄い造りはほぼオツウの色合いが出ている。特にトモの薄さはハーツクライ〜
トニービン譲りか。

　中京2000ｍは一族にとって鬼門である。坂の途中にゲートが置かれ、最後に
もう一度上るコースは向いているとは言い難い。レースではいかにもトモが弱い
馬らしく伸び上がるようなスタート。しかし、二の脚で挽回して好位を狙う。ただ、
序盤はずっと４番が邪魔だった。外にも馬がいて窮屈なため、やむなく一列下げ
ざるを得なかった。本来ならば、勝負どころで確実に垂れてくるであろう4番の
後ろには付けたくないところ。
　そして直線に入る。4番の位置が取れていれば、そのまま13番の脇を抜けて
スムーズな競馬が出来ていただろう。一旦外に出しての再加速となったために、
ズブさが目立ってしまったかもしれないが、上り５位は悪くはない。道中は
ずっと軽く促しながらで、陣営から伝わる気性難はレース中には見られない。
現状では更なる距離延長にも対応出来そうな感触である。そして馬体の良化が
伴えば、順番待ちで何とかなりそうな印象は受けた。

　ところで、この黒鹿毛はどこから受け継いだものだろう。テイオー血脈では
黒鹿毛は決して多くない。マンファス、ヘイロー、リアルシャダイの誰かだろう
とは思うのだが。