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2020/09/22 13:12
テイオーの牡系を辿る旅 :6代父 Tourbillon
Tourbillon は1928年、仏国産。仏ダービーにあたるジョッケクルブ賞を獲得。
2歳時はマイル以下に出走し、そこそこの成績を上げていた。3歳になって2100〜
2400mに距離を延ばして4連勝を飾ったために、スタミナ系とみる向きもある。
しかし、2500m超では3戦して勝利が無いように、純然たるステイヤーとは言え
ないだろう。
母 Durban はヴェルメイユ賞の勝ち馬。2代母 Banshee も仏1000ギニーを制して
いる。そして3代母が名牝 Frizette で、ミスタープロスペクター、シアトルスルー
などがこの牝系に属する。日本でもレッツゴーターキン、サクラチトセオー、
ヘヴンリーロマンス、オウケンブルースリなどが Frizette 牝系である。
また母父 Durbar は英ダービーを制したものの、米国の血統不詳馬を含んでいた。
このため英国の保護主義的な「ジャージー規則」に抵触し、サラブレッドとして
認められなかった。これは、英国血統書に先祖のすべてが登録されている馬のみを
サラブレッドと定義する、極めて厳格なものだった。従って、Tourbillon 自身も
当時は純血のサラブレッドとは認められていなかった。
しかしこの不条理な規則に対して、Tourbillon はその血の力で反撃する。彼の
子孫たちが英国の主要レースを席巻し、ついに1949年に「ジャージー規則」は
撤廃された。彼自身や母父の名誉を回復したのである。ちなみに、現在では
牡系・牝系とも8代までサラブレッドであることが分かっていれば、その馬も
サラブレッドとして認められている。
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