実は七冠馬は存在しない？（七冠馬ディープインパクト）

　かつて「シンザンを超えろ」が合言葉だった競馬界。そのシンザンを超えた
シンボリルドルフは、自身が新たな目標とされた。唯一の七冠馬であり、日本
競馬史上最強馬。果たしてルドルフに匹敵するか、或いは超えるような馬が
現れるのか。その可能性を感じさせる馬がついに誕生した。

　ディープインパクトの主戦、武豊は皐月賞の表彰式でかつての岡部と同じ
ように指を1本突き立てた。それは彼の自信の表れであった。その後は三冠に
続き天皇賞(春)を制して四冠を達成した。
　そして、宝塚記念でも武豊は五冠のパフォーマンスを示し、ファンはそれを
受け入れた。すでに形式的になっていた八大競争の枠組みが取り外された
瞬間であったと言えよう。
　同年下半期にはJCと有馬にも勝って、ついにルドルフと並ぶ七冠を達成
した。この有馬を最後に、ディープは惜しまれながら4歳の若さで引退した。
彼が5歳時も現役を続行していたら、一体あと何冠を追加できたことだろうか。

　その後２０１３年にはオルフェーヴルが六冠に輝いたが、ディープを超える
事が出来なかったため、やはり「六冠馬」と呼ばれる機会はあまり無い。もし
フォア賞がG１ならば、八冠だったのだが。

【ディープインパクト基準】
古馬G１は八大競争に限らずカウントする