テイオーの牝系を辿る旅 ： １３代母 Perseverance

　Perseverance は１８６５年英国産。父は Voltigeur 。

　父Voltigeur は宿敵 The Flying Dutchman との世紀のマッチレースで
有名。そのThe Flying Dutchman はテイオーの１４代父にあたるので、
何とも因縁めいた関係だ。

　現役時代は激しく争った両馬だが、競馬史上最強馬とも言われる
St. Simon は彼らの合作でもある。３代父がVoltigeur 、父母父が
The Flying Dutchmanとされている。
　ところが、ここでややこしい問題がある。以前 St. Simon が実は
ヘロド系かもしれないという話をしたが、このヘロド系混入のタイミングに
ついては、まさに Voltigeur が影響を受けるこの時代に二つの仮説が
存在するのだ。

　ひとつは Voltigeur の２〜３代前で、その場合はVoltigeur が３代
父であることに変更はないが、彼自身もヘロド系だったことになる。
　そしてもうひとつが The Flying Dutchman が４代父だったという説。
そうなると、Voltigeur は St. Simon の血統表から消えてしまうわけだ。

　競馬のロマンからすれば、ライバル２頭が併記されていて欲しいと
思うのだが、世紀を超えて St. Simon の真の父系を争っているのも、
彼らの宿命なのかもしれない。