スマートフォン版へ

マイページ

337件のひとこと日記があります。

<< テイオーの牝系を辿る旅 : 2代母トウカイ... ひとこと日記一覧 テイオーの牝系を辿る旅 : 3代母トウカイ... >>

2020/03/28 10:21

ハードバージの栄光と悲劇

 今月の「優駿」にハードバージのページを見つけ、たまたま前回
ファバージに触れたところだったので、この馬を思い出した。
 星友の血を引く名牝スターロッチの孫で、ファバージ産駒。雑誌に
書かれた皐月賞は、福永洋一騎手の天才騎乗とハードバージの勝負
根性が合体したレースと称賛された。
 続くダービーでも(武邦彦騎手に乗り替わったが)持ち前の根性走りで
2着に入った。しかし、それまでのハードローテと厳しい調教が祟った
のだろうか、ダービーが最後のレースになってしまった。
 とにかく、小柄な馬体ながら気持ちで走るタイプというイメージが
残っている。こうした勝負根性はどこかテイオーに似ている気がする。
もしかすると、ファバージが伝えたものかもしれない。

 しかし、引退後のハードバージには一転して過酷な運命が待ち受けて
いた。各所を転々と渡り歩いた末に、見世物として使われ、最後は
衰弱死した。事実上の虐待と言っていい。クラシック勝ち馬のこうした
末路が伝わると、当時の日本中央競馬会にも批判が寄せられた。
 JRA系の雑誌だからなのかは分からないが、今回の記事は栄光の部分
のみをクローズアップし、その後の事は一切触れていない。果たして晩年の
ハードバージが、本当に栄光の日々を思い出すことがあったのだろうか。

 同誌にはシングンマイケルの父、シングンオペラの秘話も綴られている。
両馬の対照的な最期を思うと、改めて馬の運命は人間次第だと思い知らされる。

お気に入り一括登録
  • ハードバージ
  • ファバージ
  • スターロッチ
  • ファバージ産駒
  • テイオー
  • シングンマイケル
  • シングンオペラ
この日記はコメントできません。