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2018/11/01 08:45

ブレイブスマッシュが豪州で活躍の理由

 先日ブレイブスマッシュが MANIKATO Stakes を制し、豪州に渡ってから
2度目のG1勝利を飾った。これで、晴れて種牡馬としての価値が認められる
「Dual G1 Winner」の称号を得たことになる。日本でも7500万ほどの賞金を
稼いでいたが、移籍してからの1年半で日本円にして約2億を叩き出したこと
になる。移籍の成功度としては、先輩のトーセンスターダムを凌ぐものがある
と言えるだろう。
 なぜ彼がこれほどまでの成功を収めることが出来たのか、自分なりに考えて
みた。

 まず初めに、若くして海を渡ったこと。日本から豪州へ移籍した馬の中でも、
4歳春は最も早い時期であろう。私はちょうど本格化直前のタイミングでは
なかったかと思っている。
 国内最後のレースは初の1200m、オーシャンS だった。直線半ばで一旦
抜け出したものの、少々先頭に立つのが早かった。ソラを使う悪癖が出たのか、
キレ自慢の牝馬たちに抜かれて4着に終わった。しかし、短距離重賞の目途が
立ったレースでもあった。おそらくパフォーマンス的には国内キャリア最高
だったのではないだろうか。
 そして運命を感じるのは、この結果で高松宮記念の出走権を得られなかった
ことだ。もし出走が叶っていたとして、それでも移籍はあったのか。

 次に洋芝適性だ。札幌の未勝利戦で圧勝した。相手は弱かったかもしれないが、
彼自身のパフォーマンスは未勝利戦としては評価できるものだ。現馬主グループの
Australian Bloodstock はのちにイッテツの獲得に当たって、洋芝の持ち時計を
評価したと語っている。ブレイブスマッシュに関しても、そうした調査はしている
だろう。欧州ほどタフではないのも味方したと思う。

 続いて競馬場のコースを挙げておきたい。豪州での競馬場別の成績を見てみよう。
ムーニーバレー(2-1-0-1)左回り
コーフィールド(1-2-2-0)左回り
フレミントン (0-1-0-0)直線
ランドウィック(0-0-2-3)右回り
 得意の左回りで、且つ直線の短いムーニーバレーとコーフィールドでの好成績が
目立つ。この2場は明らかにブレイブスマッシュに向いている。そして、メルボルン
3場の合計では(3-4-2-1)という安定感だ。もしフレミントンで距離を延ばしても、
ここも左回りは好材料。今後も地元では計算できる。
 逆にコーナーひとつとは言え右回りで、シドニーまで遠征するランドウィックの
相性は良いとは言えない。ちなみにメルボルン〜シドニーはおよそ900km、ざっくり
比較して、東京から札幌へ遠征する感覚か? 中1週で行ったり来たりは、やはり
厳しいローテーションに思える。ま、あちらでは普通なのだろうけど。

 最後に恵まれた環境も見逃せない。メルボルンでトップのダレン・ウィアー厩舎
ともなれば、移籍馬を豪州流のスプリンターに仕立てるノウハウは持っていたこと
だろう。そして、有力なシンジケートの所有馬になったのも大きい。この両者の
豪州競馬界における影響力はかなり強い。そのお陰で、クレイグ・ウィリアムズ騎手
やヒュー・ボウマン騎手という、世界的な名手に手綱を取って貰っている。しかも
継続騎乗でだ。ブレイブスマッシュのG1勝利の要因として、この二人の手腕も
忘れてはならない。

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