レッドクライム（第39回）　中山を走る

　関東馬としての初戦を中山競馬場で迎えることになった。ある意味では
二度目のデビューとも言えよう。中京でのデビューを見届けた以上、今回も
目に焼き付けておこうと、関東遠征を敢行した。

　パドックに現れたレッドクライムは、青のメンコを着用し、タテガミの
上部を結ってもらっていた。１２月に見た時よりはチャカつきがなく、
心なしか馬体も締まっているように見えた。だが集中力は今一つのようで、
盛んに物見をしては曳き手にたしなめられていたのはご愛敬。ともあれ、
新しい環境には馴染んでいるようで安心した。
　そしてレースだが相変わらず行き脚が鈍く、狙った位置が取れそうにないと
鞍上が感じたか出ムチを入れられる。だが、反応は今一つ。それでも徐々に
進出を図ったものの、最終コーナーですでに手ごたえが怪しい。心配した
とおり、直線では全く伸びずじまい。ただ、完全に止まっているわけでもない。

　何とも消化不良のレースに終わってしまった。間隔を空けると成績が良くない
傾向は今回も継続した形だ。いずれにせよ、この条件でダラダラと使っても
向上の気配は全く感じられない。かと言って他のやり方も簡単ではないだろう。
　オツウ戦法はこの二の足では無理だし、長いところで誰も伸びない展開を
待つしかないのだろうか。