レッドクライム（第35回）　臥竜鳳雛たれ

　パドックでのチャカつきが休み前よりも酷くなっているように思う。
これではエネルギーのロスは避けられないし、期待したほど長い距離で
使えないかもしれない。
　レースでは掛かって行ってしまうことはないので、単に気性が幼い
だけなのか？　だとしたら、思い切って心身の成長を促す為に休ませる
という選択もあるだろう。
　しかし結果論から言えば、前回休ませた内容は失敗だったと指摘されても
致し方ない。輸送熱とそれに伴う馬体重減というアクシデントに見舞われ、
馬体の回復を優先させたのは理解できるが、この世界は結果がすべてで
ある。次回は綿密にメニューを見直して貰いたい。

　実のところ、姉のオツウも二度のスランプを乗り越えてOPまで出世した。
そして、そのスランプから脱出させた実績が須貝厩舎にはある。何とか
弟も導いて欲しいと思う。なお、今更恨みがましいことを言っても仕方無い
ことだが、オツウの二度目のスランプの原因は間違いなくM騎手のチョンボ
である（怒）
　ともあれ、デライトポイントの子供たちの気性は危なっかしいところがあり、
浮き沈みが結構激しいタイプだ。神経質な面もあるが、勝ち気で前向きな
長所を活かせば、今の状況を克服できると信じている。