「ステゴ×テイオー」唯一の成功例、マイネルアウラート

　テイオーの肌馬に付けられた種牡馬としては、おそらくステイゴールドが最も
多いのではないか。だが、成功したのはわずかにマイネルアウラート1頭だけだ。
これはなぜなのか、以前から疑問に思っていた。
　まず、ステイゴールドとテイオーは共にしなやかさと繊細さを持っている。
これを合わせて強調すれば、力強さが足りなくなることは想像できる。そして
この柔らかさの原資として、互いの母が持っているプリンスリーギフトにひとつの
ヒントがあると仮定してみる。
　その場合にカギを握るのは、やはりノーザンテーストのクロスではなかろうか。
「硬すぎるノーザンテーストのクロスには、プリンスリーギフトのクロスという
柔軟剤が有効」という話を聞く。であれば、逆に「柔らかすぎるプリンスリー
ギフトのクロスには、ノーザンテーストのクロスという硬化剤が効く」という
ことも言えるのではないだろうか。アウラートは馬齢を重ねてから、ノーザン
テースト由来とも思える力強く回転を活かした走りに変わって本格化した。