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2015/06/29 16:18

ルドルフの好敵手(1):ギャロップダイナ、乾坤一擲の大強襲!

 「大波乱」「大番狂わせ」というレースはいつの世にも存在する。世代によって
思い浮かべるレースは当然違うだろうが、ある程度の年齢の人ならこのレースを
挙げることが多いのではないか。1985年天皇賞(秋)、皇帝シンボリルドルフ
伏兵ギャロップダイナの末脚に屈した。

 ルドルフは圧倒的な強さの割に、着差をつけない勝ちが多いというイメージがある。
競馬は着差ではなく着順だということを理解していたのではないか、そんな風にさえ
思えてしまう。ゴール後にまるで馬同士が会話を交わしているようだった。
「君もなかなかやるじゃあないか。」「いえいえ、ルドルフさんには敵いませんよ。」
競争相手に敬意を払い、プライドを傷つけないように勝った。それがあの時代の
勝者のメンタリティだったのかもしれない。
 それに対して、ディープインパクトオルフェーヴルは21世紀の勝者像なのだろう。
問答無用の勝ちっ振りに現代の若者は拍手を送る。英雄は世相という鏡に映し出される
ものだ。

 思わぬ苦杯をなめたルドルフだったが、同じ相手に二度も負けないのはさすが。
JCで夢よもう一度と、後方から攻めたギャロップダイナは伸びなかった。
続く有馬記念ではそれならばと先行策に出たが、皇帝を再び苦しめることは無かった。

 ギャロップダイナはクラシック戦線を賑わすこともなく、この1戦で名を残すことに
なったが、のちに安田記念を制しており、全くのまぐれ勝ちではないことを証明した。

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