オキテ、その後

昨年の９月に現役引退した、名古屋競馬所属だったオキテ。
引退馬協会の活動の一つである「再就職支援プログラム」に参加するために待機していましたが、昨日、待機先のアクシス乗馬クラブさんから引退馬協会本部のあるイグレット乗馬倶楽部に移動しました。
しっかり現役時代の疲れを取って、いよいよ本格的に第２の馬生への１歩を踏み出します。
ここで乗馬としての基礎を教わり、新しい仕事先を探すのですが、実はオキテ君、もう行き先が決まっているのです。

オキテが競走馬として初めて訓練を受けた育成場、クラックステーブルさんがその引き受け先に名乗りをあげて下さったのです。
クラックさんの第１期生だったオキテを、クラックの代表さんは私たちオキテ会と一緒にずっと見守って下さっていました。
そして、オキテの引退が決まり、乗馬の訓練を受ける事を知り、できるなら自分の手元に置きたいと言って下さったのです。
まず、スタッフさんの練習馬としてのお仕事をして、ゆくゆくは、代表さんの目標の一つであるホースセラピーをオキテと一緒にやってみたい、それが代表さんの望みです。
そして、この育成場は、オキテが産まれた牧場さんのすぐそばなんです。
オキテにとってこれ以上ないくらいの所だと思っています。
これから３か月、乗馬の教育をうけ、初夏の風が吹き始めるころ、オキテは北海道に帰ってきます。

中央競馬で１勝しただけの名もない馬、マイネルスティングが繋いだ命のバトン。
そのゴールはもうじきです。

バトンを落とさないよう支えて下さった多くの素敵な人達。
ただただ感謝と感動の気持ちでいっぱいです。

競馬が好きで、馬が好きで良かった・・・・。