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2016/02/09 09:43
波乱の馬生・・・・・・京都記念馬ナイスナイスナイス
2月に入ってから思い出したかのように雪の日々が続いています。
今年は雪が少ない・・・・でも、北国の住人は決して油断しません。
冬の終わりにはちゃんと降雪量の帳尻があうようになっていると経験上知っているからです。
シンシンと降り続く雪を見ていると4年前の2月を思い出します。
前年の2011、3・11の東日本大震災。
この日多くの人達の人生が狂いました。
そして、それと一緒に多くの動物達の生も狂いました。
大波に流されてしまった尊いたくさんの命。
その中には多くのお馬たちもいました。
幸いに助かったお馬たちも、彼らを守ってくれてた人や帰る場所をなくして不安と恐怖の中にただ、たたずむだけでした。
引退馬協会はすぐさま“被災馬info”を立ち上げ、お馬たちの行き先確保に奔走しました。
その中の1頭、ナイスナイスナイス。
1990年の京都記念勝馬です。
福島で第2の馬生をすごしていた彼にも突然の大波が襲いかかったのでした。
2012年2月、私は引退馬協会のお仲間と被災馬を訪ねて新冠に向かいました。
雪が舞い、寒さに歯がガチガチなる状態でしたが、目の前にいるお馬たちの受けた恐怖や寒さ、心細さに比べたら問題になりません。
それでも、当時26才になろうとしていたナイスナイスナイスは元気に、差しだしたニンジンを食べてくれたのでした。
一緒に避難していたトーセンシャナオー(セントライト記念馬)が横から顔をだすと、控えめに後ろに下がって譲るような優しいお馬でした。
翌年、無事に福島に帰ることができ、その年の7月、安心したかのようにナイスは27年の馬生を閉じました。
画像は2012年の五輪牧場でのものです。