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2015/07/27 09:01
マイネルスティングとの出会い 最終章2
2012年、名古屋競馬に入厩したオキテは、脚元の関係で少しデビューが遅くなりましたが、能検でのタイムも良く期待されるものでした。
第1戦は2着と次こそはの希望を持たせてくれました。
ところがその後思ったほど伸びず、年が明けた1月、故障発生で約半年間の休養に入ってしまいました。
心配しつつも、治るものであったことに安堵し、復帰を待ちました。
7月になりやっと競馬場に戻ってきたオキテでしたが全く良いとこがなく、その後のレースも直線に入るとズルズル後退し、後ろから数えた方が早い着順が続きました。
そして遂に「 あと1戦か2戦したら引退させます。 その後は、今建設中のオーナー所有のトレーニングセンターのレッスン馬にする予定です 」と、調教師さんから連絡が入ったのでした。
取りあえず次の道は用意して下さった事に感謝しながらも、このまま競走馬を終えてしまう事に寂しさを感じていました。
そして何とか出来ないかと模索していました。
そんな中でのスティングの旅立ちでした。
スティングが亡くなったのが11月3日、その5日後の11月8日、オキテのこれが最後になるかもしれない出走が決まっていました。
その瀬戸際レースで奇跡が起きました。
1年以上勝てず、故障後はほとんどドン尻レースが続いていたオキテが初勝利をあげたのです。
私は仕事の関係でリアルで見る事は出来ませんでしたが、お昼休みのメールの数で勝った事を知りました。
そのどれもが「 スティングが後押ししてくれた 」というものでした。
私もいまだにそう信じています。
それから一進一退を繰り返しながらも着実に力をつけたようで、4才になって脚元が落ち着いてきた事もあってか3勝をあげ、今では掲示板確保の善戦マンで頑張っています。
いつのまにか引退話しも立ち消えになり、すっかり厩舎の古株になってしまいました。
もし、あの時勝っていなかったら一体どうなっていたでしょう。
実は、私たちはオキテが競走馬になる前から先行きを案じて、本当に仲間内だけで「 オキテ会 」を作り、引退時に慌てない様に少しずつ積み立てをしていました。
そして突然引退という話が出た時に話し合い、予定より早いけれど引き取りも考えていました。
それがスティングの死でスティング会が解散になり、オキテの現役も続行となった時点で、引退馬ネットにサポートを受け、正式な「 オキテ会 」を立ち上げる流れになったのです。
引退馬協会では最初、現役馬という事で反対もあったようですが、あくまで引退後の為の経費を積み立てるだけ、完全に引退まで公の活動はしないという約束の下で了承を得たのでした。
スティングの会の会員さん達も数名参加して下さり、今、オキテがいつ引退となっても何とかなるとこまでこぎ着けました。
オキテももう5才です。
現役生活もあと少しだろうと思います。
スティングが守ってくれた競走馬としての日々を、楽しみながら頑張って欲しいと願っています。
私は、マイネルスティングという馬と出会えたおかげで、多くの事を教わり、また沢山の馬友さんとの繋がりも得る事が出来ました。
スティングが特別なのではないと思います。
1頭1頭のお馬たちに、それぞれの個性があり心があります。
それに触れ合うことで、自分が与える以上の喜びや幸せを与えて貰えるのです。
また、1人では出来なくても、数が集まれば1頭のお馬の余生を支えられるんだという事を実証出来た気がします。
それをわかっていただきたくて、長い話をしてきました。
お付き合い下さってありがとうございました。
名もない馬が繋ぐ命のバトン
スティングはきっとそれを望んでいるのだと思います。
マイネルスティング・・・・・・・・・・1992年4月22日誕生
父ロイヤルニジンスキー、母イチコスター
2013年11月3日死亡 享年21歳
画像上、オキテとスティング( Tさん撮影 )
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エドリンさん
らすかるさん、いいね!とコメントありがとうです。
まとめてここでリコメしますね。
今、お馬だけでなく、犬や猫などの小動物にすら日本人は酷い扱いをしています。
ガンジーさんは、動物に対する態度で、その国の文化程度がわかる、と仰っています。
日本は、動物愛護に関してはかなり遅れていると言わざるを得ません。
動物も人間も、命の重さは同じだと、いつになったらわかるのでしょうね。 -
エドリンさん
RITZ11さん、いいね!ありがとうございます
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ニコちゃんさん
いつも、馬の余生で心を痛めています。
星野厩舎にいたデンバーも、気が気ではありません。
エドリンさんのお陰で、スティングの生き様を知ることができました。
クラブの馬の余生。
一口の方にも、引退後のことまで考えていただければ。
私にできることは何だろう? -
ニコちゃんさんがいいね!と言っています。
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らすかるすずかさん
「最終章 1」の続きです。
オキテに去年久しぶりに会って、改めてスティングの愛情に包まれた幸せな仔だと思いました。
見えないところで彼が後押ししてくれているから、頑張れるのだと。
私も、その幸せを後押しし、且つ少しでも多くの馬の幸せを手助けしたいと思っています。
馬は、決して人間を裏切ることはありません。
だから、人間も馬をはじめとする動物の声なき声に耳を傾け、少しでも命の重さに責任を持ちたいものです。
最近も5人の乳飲み子を産んですぐ死なせた母親のニュースがありましたが、人間がこんなことをやっていたら、いつか必ずしっぺ返しがあると思うのです。 -
らすかるすずかさんがいいね!と言っています。
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RITZ11さんがいいね!と言っています。
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エドリンさん
しゃらさん、いいね!とコメンと、そしてお気に入りに登録ありがとうです。
宜しかったらコスモセブンも応援してやって下さいませ(笑)。
馬の為に何が自分に出来るか、そう考える事から始まります。
そんな風に思って下さる若い方達を増やす事、これこそが私とスティングとの約束なのです。
殆どのお馬たちが名もない馬たちです。
彼らの明日を明るいものに出来るのは若い世代の方たちです。
私はひたすら種を蒔くだけです。
いつかきっと、幸せなお馬ばかりになる日を夢見て。 -
エドリンさん
Affimedさん、こんにちは。
お気に入りに登録ありがとうございます。
出来ましたらコスモセブンも宜しくお願い致します(笑)。
オキテ、掲示板死守がオキテの掟として頑張っています。
宜しくでっす。 -
エドリンさん
ディランバグさん、ダブルポッチンとコメントありがとうございます。
馬の世界に関わっている方達にも、2通りいます。
あくまで経済動物とクールに割り切っている方、命と考え愛情を持って接する方。
どちらが良いとか悪いとか、線引きできる問題ではありません。
あくまで自分の心が向く方向にいくだけです。
そして何より大切なのは、馬の今ある状況に関心を持つことだと思います。
まずは知る事、これが第1歩だと思います。
そう云う意味ではもう、ディランバグさんは私たちの仲間です。