競輪
351件のひとこと日記があります。
2015/07/25 09:41
マイネルスティングとの出会い ��
２０１０年、生産牧場でもある坂本牧場に３頭のトネッコが誕生しました。
２頭の牝馬と久々の牡馬１頭です。
そのチビさん達が順調に成長し１才になった時、ちょっとした悩みがおこりました。
牝馬２頭は乳母役の今は亡きブリダー婆ちゃん（ ブリダーズフライト、ケイアイドウソジンの母です ）が見てくれますが、残った牡馬はどうしよう、となったのです。
牝馬と一緒にするわけにもいかず、かといって１頭での放牧にはまだ早すぎる・・・・・。
で、閃いたのが牧場で唯一の牡馬（ 正確にはセン馬ですが・・）スティングです。
スティングおじさんにちょっとお仕事して貰おうという事になり、チビさんの教育係を任命されたのでした。
ただ、今までずっと１頭での放牧しか経験のないスティング、いくらセン馬とはいえ元競走馬、すんなりチビさんを受け入れるかどうかが問題でした。
とりあえずやってみようという事で一緒に放牧地へ。
案ずるより産むがやすし、のたとえ通り、スティングはくっつきまわるチビさんに初めは戸惑いながらも、嫌がるそぶりはありませんでした。
それどころか、日がたつにつれ仲間意識が芽生えたのか、楽しそうに遊ぶようになったのです。
思えば仔馬時代は別にして、成長するにつれ仲間との関わりは無くなり、いつも１頭だったスティング。
そのチビさんは、初めてできた息子の様な、友達の様な相棒でした。
朝、放牧地へ行くとまずはお相撲、それに飽きるとカケッコ、そして並んで草を食む。
その頃、会いに行くたびスティングの馬体が引き締まって若々しくなっている事に驚かされました。
「１才君」と私たちが呼んでいたチビさんとスティングは、本当の親子か兄弟のように仲良しでした。
ただし、ニンジンが絡むと途端にスティングの独り占めが始まります。
私たちはスティングにバケツ食いをさせて、１人がその間に１才君にニンジンをあげるという秘策（？）で対応したものです。
１才君も慣れたもので、スティングの１歩後ろでじっと待っています。
楽しい時期には必ず終わりがきます。
１才君には競走馬になるという使命があるからです。
初めてのセリの時、たまたま会員さんがいらしていたのですが、明らかにスティングの様子がおかしかったそうです。
セリから戻ってきて１才君が放牧されると、スティングが奥の方に連れていき、その後はニンジンを見せようが大きな声で呼ぼうが決して来なかったとか。
また連れていかれると思ったのでしょうか・・・・。
それでも遂に１才君にオーナーさんがつき、育成牧場へと旅立つ日が来てしまいました。
私たちはスティングがどうなるか心配で仕方ありませんでした。
でも、さすが大人のスティングです。
しばらくは寂しそうでしたが、隣の放牧地のチビさん牝馬をからかったり、スティングの大好きなブリダー婆ちゃんと何やら内緒話をしたりと、次第に元気を取り戻しました。
翌年の春、１才君は競走馬名「 オキテ 」となり、名古屋競馬に巣立って行きました。
画像、上はニンジン待ちをする控えめオキテ
下は最後の挨拶
- ケイアイドウソジン
- ニンジン
-
エドリンさん
Ａｆｆｉｒｍｅｄさん、いいね！とコメントありがとうございます。
そうなんです。
オキテはスティングの息子のような存在でした。
だから私たちもオキテを特別に思っているのです。2015/07/25 15:21
-
エドリンさん
スペさん、いいね！ありがとうございます。
2015/07/25 15:13
-
マカさん
本当にステキな絆ですよね。
飼い葉独り占めなのが少し笑えました。2015/07/25 10:51
-
マカさんがいいね！と言っています。
2015/07/25 10:50
-
マカさんがファイト！と言っています。
2015/07/25 10:50
-
Affirmedさん
この仔がオキテだったのですね！
スティング君が育ての親だったとは…2015/07/25 10:18
-
Affirmedさんがいいね！と言っています。
2015/07/25 10:16
-
スペさんがいいね！と言っています。
2015/07/25 09:47
